近年増えている非定型うつ病|従来のうつ病との違いとは

笑顔の女性

異質なうつ病

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通常のうつ病とは正反対

非定型うつ病とは数あるうつ病のうちのタイプのひとつです。「非定」という単語は日常生活ではあまり馴染みが無いかもしれません。読んで字のごとく「定まっていない」すなわち普通とはかけ離れた状態の事を指します。うつ病に関して「普通」を定義するならば、不眠や食欲不振、精力減衰、自責の念、自己否定、強い抑うつ状態といった具合に様々な症状を引き起こす精神の病気と言えるでしょう。非定型うつ病はこれとは全く正反対の挙動を示します。嫌なことが起こった時に落ち込むのは通常のうつ病と同様ですが、その反面、楽しい事や嬉しい事があるとそれまでとは打って変わって気分が朗らかになります。その間、抑うつ状態は消えるのですが、それは一時的なもので時間がたてばまた抑うつ状態に戻る事もあります。食欲は衰えるどころかむしろ旺盛で、過食の域に達するケースも少なくありません。昼夜を問わず飲食を続ける傾向も見られ、メタボリックシンドロームを併発する危惧もあります。また、非定型うつ病の患者は肥満体形が多いとも言われています。

理解されづらい辛さ

さらには睡眠時間が極端に多い場合もあります。患者によって個人差こそありますが、半日から丸一日睡眠をとってもなお眠気を訴えるケースも珍しくはありません。睡眠は人間の根本的な欲求のひとつであり生命体としての基本的な機能のひとつでもあります。その部分に異常をきたしているのが非定型うつ病の怖いところでもあるのです。その他には必要以上に他人を責める事もあります。対人関係のストレスが原因で引き起こされる通常のうつ病の場合は、他者への攻撃などそう多くは見られず専ら自己否定に終始する事が多いのですが、非定型うつ病はこの点でも正反対です。対人関係においては正誤を問わず相手に対して好戦的になる傾向が強いのです。これらの特異な数々の症状のため、非定型うつ病患者は他人からは心の病気とは断定されず、ただの自己中心的な人間と見なされてしまうケースが多いのです。それが更なるストレスを呼び起こし、非定型うつ病が以前にも増して進行してしまう事も少なくありません。異質なうつ病と呼ばれる由縁です。