近年増えている非定型うつ病|従来のうつ病との違いとは

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メランコリー型との違い

非定型うつ病は、従来うつ病と定義されてきた症状と必ずしも合わないことからこの名がつけられています。従来のうつ病はメランコリー親和型うつ病とも呼ばれ、出来事に対する自分のスタンスに関わらず気分がひどく落ち込むことが特徴のひとつです。一方の非定型うつ病では、自分にとって喜ばしいことが対象であるときには元気が出るという特徴があります。このため、非定型うつ病と単なるわがままとの区別がつけにくいということがよく話題にされます。単なるわがままの場合は、気に入らないことに出くわした場合に怒りを感じますが、非定型うつ病の患者の場合、脳内ではセロトニンやノルアドレナリンなどの神経伝達物質の分泌が健康な人の場合よりも乱れていることがわかっています。したがって、受け入れがたい事柄にぶつかったとき精神的に深刻なダメージを受けるかどうかが見分けるひとつの目安になるといえます。従来型のうつ病の患者に「頑張って」という言葉が禁句だというのはよく知られていることですが、非定型うつ病の患者の場合には、当人にまだ十分頑張るための伸びしろはあるともいわれています。

できることから取り組む

従来型のうつ病患者の場合は、仕事などが極度にストレスとなっていることも多く、そうした場合はとにかく休むことが必要であるといわれています。従来型うつ病患者に何よりもまず必要なことは、精神にダメージを与える物事からできる限り距離を置くことなのです。それに対して非定型うつ病患者の場合は、必ずしも仕事を休んだり精神的に負担となることを避けたりする必要がないこともあります。非定型うつ病の特徴的な症状のひとつは、自分の好きなことになら熱意を持って取り組めるということです。そのために非定型うつ病を発症すると、自分の好きなことや楽しいことだけを必死に追い求める傾向が多く見られるようになります。しかしこうした姿勢を続けていくのは、本人にとってむしろ生きづらさを増していくばかりなので病気の改善に役立つとはいえません。よって非定型うつ病の患者にとって望ましいことは、精神科や心療内科などの病院でアドバイスや投薬を受けながら、できることから取り組んでいけるようにすることであるといえます。